tri-tips 2024 【マラソン大会直前】後半も走り続けるためのエネルギー源の補給
いよいよ3月3日(日)に迫ってきました東京マラソン。
トライアスロンでも最も長い距離(ロング・アイアンマン)でのラストのランニングパートはフルマラソンと同じ42.195kmを走るため、今年のアイアンマンジャパンに出場される方はマラソンのトレーニングも積んでいることではないでしょうか?
ということで今回のtri-tipsは、マラソン大会直前でもできる"最後まで走り切るためのエネルギー源の補給"について解説します!
この記事では、
・フルマラソンで必要なエネルギー量
・ジェルなどのエネルギー源の補給のタイミングとその量
・給水所での水分の摂り方
がわかります!
では行ってみよう!
【フルマラソンで必要なエネルギー量】
ランニングでは、1kmを移動するのに体重1kgあたり1kcal消費(必要と)すると言われています。
例えば、体重が60kgの人が1km先に移動するために必要なエネルギーは、60kcalになります。
種類にもよりますが、おにぎり1つあたりが200kcal以下と考えると、4km走ってようやくおにぎり1個分消費したことになります。
60kgの人がフルマラソンは走ると、計算上は60×42.195=2,532kcalを消費することになります。
※消費するということは、必要なエネルギーともイコール。
走っている最中の主なエネルギー源は、糖(グリコーゲン)と脂肪(脂質)。
グリコーゲンは筋肉と肝臓に貯蔵されており、合計で400g前後体内にあると言われています。
糖質は1gで4kcalのエネルギーに換算できるため、400×4=1,600kcalは体内に備わっている計算になります。
しかし、フルマラソンという距離を移動するのに必要なエネルギー量で考えると1,000kcalほど足りません。
そこで大切になってくるのが、ジェルなどの補給食の摂取です。
【ジェルの摂取タイミングと量】
コチラも種類によって異なりますが、スポーツジェルを1本(つ)で100-200kcalほど摂取することができます。
ジェルだけで換算すると5-10本持っていれば、エネルギー切れ(糖質メインの考え)は防げそうです。
が、5本はまだギリギリあり得ますが、フルマラソンでジェルを10本持っている人はそういません。
例え持っていて摂取したとしても、お腹がタプタプになってしまう可能性大です。
最後に大切になってくるのが、給水所(エイド)での水分の摂り方です。
【給水所での水分の摂り方】
血中乳酸濃度に関する論文では、フルーツなどの糖分を多く含む食事をすると、運動の有無にかかわらず直後の血中乳酸濃度が上がることが報告されています。
これはすなわち、身体に入ってきた糖をエネルギーとして利用するために糖質代謝が亢進しているのです。
前述の通り、
・身体に貯えられる糖質(グリコーゲン)量はある程度限界がある
・携帯するジェルもせめて4-5個
と考えると、グリコーゲンによるエネルギー供給を抑えて、脂質によるエネルギー供給にも頑張ってもらう必要が出てきます。
ここで大事になってくるのが、給水所での水分の摂り方です。
※スタート前の食事も大切
給水所がどのポイントにあるかを把握することも大事ですが、その時々で何を摂取するか?
「喉が渇いたから」と、いきなりスポーツドリンクに手を伸ばしてないですか?
それじゃ~脂質をエネルギー源として使いにく。
糖質を摂取すれば、それをエネルギーとして代謝するように身体が働くため、(個人差はありますが)スタートからハーフくらいまでの給水は"水オンリー"という選択もアリかもしれません。
※スタートに立つまでの、
・トレーニング内容(質と量)
・テーパリング
・グリコーゲンローディング
・脂質代謝能力
・筋量
・ランニングエコノミー
・体質
や走っている最中の運動強度によっても補給のタイミングと内容は変化します。
と、大会前の最後の最後にできるtipsというか、悪あがきというか小手先のテクニックというか、、、
本来であれば、大会当日に向けてコツコツと準備することが求められる競技ではあるのですが、大会を目の前にして「あ、やば!」となった方は少し参考にすれば、最後まで無理なく走り切れるかも?!
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