nakaji tips「技術の学習は心理学」
トライアスロンをもっと楽しむための情報を毎週配信しています
運動技術・技能の学習方法や効果などは、心理学の分野で研究されています。
私も初めて聞いた時はちょっとびっくり。
学習とか、技術と技能の違いなどもちゃんと定義されています。
学習とは「一定の経験や練習によってパフォーマンスまたは行動に関わる潜在能力が、一過性の変動ではなく、比較的永続的に、かつ進歩的に変化すること」などと説明されています。
ポイントは、"一過性の変動ではなく、比較的永続的に、かつ進歩的に変化する"ってところですね。
前にもお話ししたことがありますが、スポーツテクニックの習得は、筋肉と神経がその動きを覚え、意識しなくても自動的に動くようになるまで行うことで、パフォーマンスが向上します。
筋肉には、筋肉の長さや力の発揮の程度を感じるセンサーがあちこちにあり、繰り返し、正しい動作を行うことで、そのセンサーによる反応を神経が覚えて行くんですね。
でも、良い動きだけでなく、猫背など悪い姿勢も、長く繰り返すことで筋肉は覚えこんでしまいますので、注意が必要です。
子供の頃に自転車に乗れるようになった人は、数十年自転車に乗っていなくても、自転車に乗る事ができるように、神経はその動作について覚えていて、不安感が取れ、リラックスできると以前と同じように自転車を扱うことができるようになります。
良い動きを神経にしっかり覚え込ませることって、スポーツのあらゆる場面で咄嗟に対応できるようになるので、とても大切なんです...
▪️情報を有効活用
さらに、見たり、聞いたり、感じたりした情報を元にそのテクニックを臨機応変に変化させて、パフォーマンスに繋げる事も大切です。
プールで泳いだだけでは、トライアスロンのスイムに必要な技術は身につきません。
"泳ぐ"という基本的な動作の習得は、プールでじっくり時間をかけて行い、さらに泳ぐために必要な体力(筋力、心肺持久力)もプールで獲得する事ができます。
しかし、コースロープもラインもないオープンウォーターでブイを確認する技術、波や流れ、他の選手の動きを見ながら泳ぐコースを考えるような技術は、やはりそれに似た環境で習得する必要がありますね。目から入る情報を瞬時に理解して、その後の動きにそれを活かす技術です。
自転車もローラーだけでは、屋外を走るためのテクニックが習得できませんね。以前、ローラーのみでトレーニングしていた方が、屋外でペダリングを始めることにすごく時間がかかったという事もありました。
ただ前に進むだけのスポーツであるトライアスロンでも、いろいろな技術があります。
レースを楽しむために必要な全ての項目をどうやって効率よく学習するか?
考えながら日々のトレーニングを行うとより楽しくなるかも...。
次回も学習について書いてみようと思います
参考:基礎から学ぶスポーツの心理学 勁草書房 佐々木万丈 著
-----------------------------
■ オーシャンスイム、バイク、ランなど様々なトレーニングセッションを開催!!
■ アスロニア主催の朝スイム
■ 過去の記事一覧