nakaji tips「スポーツを科学する」
スポーツって物理、科学、数学と理系なんです。
みなさん、自分の自転車についているクランクの長さをご存知ですか?
(クランク:ペダルが取り付けられている棒の部分。)
クランクは、股関節・脚の上下の運動を回転運動に変える役割があります。
165mm、167.5mm、170mmと、2.5mmごとに販売されていて、一番長いのは180mmというものもあるようです。
「クランク長って何がついてますか?」の質問に対して「元々ついていたものでわからない」という方も多いんです。
身長(脚の長さ)と筋力によって長さを選択します。
ほとんどの場合、脚の長さで選択していますが、パワーがあれば、敢えて一つ長いモノ、逆に短いモノを選択することもあります。
■テコの原理
長さが変わると「漕ぎやすさ」の他に必要なパワーが変化します。
回転運動の中心からの距離が力の大きさに影響しますので、長いモノほど大きなパワーが必要ですが、回転運動が大きくなるのですが、当然スピードも速くなります。
自転車の部品だけでなく、骨と筋肉もテコの原理で動いています。
身体の動きは全てテコの原理で動いていて、スポーツのフォームの良し悪しや力の発揮の仕方もテコの原理を考えるととても簡単にわかります。
(幾つもの関節や複数の筋肉が関わっているので、単純ではないこともありますが...)
腕相撲も肩から手までの距離や、肘の関節角度によっては、自分より筋力がある人に技術を使って勝てることもあります。
■フォームは物理
ランニングのフォーム、スイムのフォーム、バイクのペダリングのほとんどは、テコの原理やベクトル、反力など"物理"の授業で教わったことを元に考えると、理想のフォームをほとんど考えることができます。
スイムのリカバリーはなぜ肘を曲げるのか?
ランの姿勢はなぜ大切なのか?
バイクのペダリングで踵の位置はなぜ大切なのか?
なぜ速いのか?何が悪いのか?は仕組みを理解することで理解され、説明することができますね。
また、関節は力を発揮しやすい角度があり、多くの研究で発表されていますので、競技の場面でそれらが活用できるのであれば、それらも参考にすると良いフォームを作ることができます。
経験や見た目だけで判断しないで、身体の仕組みを理解する方が確実に良いフォームを習得するための考えを持てると思います。漠然とした意識では、良いフォームを意識することは難しいので、仕組みを理解してみませんか?
スポーツ科学を少し理解するだけでも上達の近道になります!
スポーツを科学するための本はいくつか出ています。
基礎的なスポーツ科学を学んでみませんか?
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