nakaji tips「バイクペダリングは、ヒップとハムを!」
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バイクのペダリングで一番力を入れたいのは、ペダルが一番上にある上死点から90度回転したところまでと言われています。
その動作中の力の発揮の仕方を関節ごとに考えてみましょう。
■お互いの力を打ち消す
股関節は、太ももを下げて大きな力を発揮します。この動作を股関節の伸展と言います。
さらに膝関節は曲がった状態から伸びて行きます。これも膝関節の伸展と言います。
次に筋肉の働きを考えてみましょう。
股関節が伸展して、太ももが下がるときは大臀筋とハムストリングを主に使って大腿骨が動きます。しかし、ハムストリングの一端はスネの骨についています。膝が伸びようとしているのに、反対方向にも力を発揮してしまっています。
また、大腿四頭筋は、収縮することで膝を伸ばす力を生みます。
太ももを下げながら膝が伸びて行きますので、膝を強く伸ばそうとすると大腿四頭筋が大きな力を発揮するのですが、大腿四頭筋の片方の端は骨盤についていますので、膝を伸ばそうとしているのですが、太ももを上げるための力も働いてしまいます。
このようにペダリングの上死点からの動作中、筋肉の発揮には矛盾が生じてしまっています。
太ももに前と後についている筋肉がお互いの力を無駄にしてしまうような発揮の仕方をしてしまっています。
■リラックスの意味
バイクの指導を受けると「膝から下の力を抜いて、太ももの動作をダイナミックに!」とか「膝から下はリラックスして!」と言われたことがあるかと思います。
この大腿四頭筋とハムストリングの働きをできるだけ効率よくするためには、膝関節、足関節のリラックスが大切です!
膝の曲げ伸ばしや足首の曲げ伸ばしに力を入れようとするとお互いの力を打ち消す方向に大きな力が入ってしまいます。
ペダルの動きは、クランクの長さにより円の大きさが決まり、ペダルとシューズが固定されていれば、自然に円運動をしてくれます。意識しなくても膝が伸びて行きます。
膝から下に意識をしてしまうと、膝を伸ばそうと大腿四頭筋に大きな力が入り、ハムストリングの力を打ち消してしまいます。
■バイクのペダリングは太ももの上下動だけで!
股関節の周りについている筋肉は大きな力を発揮するので、これをメインに使いたいところです。私は、「バイクのペダリングは太ももの上下動だけで!」と極端な言い方をします。それくらい意識しないと効率が上がりません。
上り坂で大きな力を発揮しようとすると足首の動作も入ってしまう人もいます。ふくらはぎにある腓腹筋を使ってつま先を下す動きを発揮してしまうと、これも膝の動作を邪魔してしまいます。
せっかくの大臀筋とハムストリングで作った力を無駄にしないようにしましょう!
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