tri tips 2024「キネティックチェーンという言葉ご存知ですか?」(リライト版)
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「Shohei Ohtani~!」
驚くほどの年俸をたたき出しており、野球への注目度も高まっている昨今。
学生時代、周りにはたくさんの野球部いましたが、かくいう私はずっと水の中でぱちゃぱちゃやってました。
※水泳部は球技が苦手という都市伝説がありますが、それは当たっています。球技苦手です。。。
ちなみに、下のキャラクターの名は"パチャポ"。
野球に限らずボールを投げたり、ラケットでボールを打つテニス、バレーボールなどなど、
ボール(物)にスピード(速さや力)を与えるためには、全身を上手に連動させて勢いをつけることがイメージできると思います。
2つ上のイラストを見ていただくと分かるように、ボールを投げるという動作は、脚から始まり、股関節、体幹の捻り、肩、肘、手首の動作を連動させてボールを投げています。
こうすることによって、例えば椅子に座った状態で腕だけでボールを投げるよりも多くの筋肉が動員されるため、結果として大きな力、スピードが生まれるのです。
このことを専門用語で「運動連鎖(キネティックチェーン)」と言い、スポーツだけでなく、リハビリの分野でも大切なポイントとして考えられています。
■足が地面についた時とついてない時の違い
すごーくざっくりと説明すると、「踏ん張る事ができる?できない?」の差なのですが、動きやトレーニングの順序を考えるときに、手や足が固定されているか?がポイントになります。
手や足が固定されているような場合を「閉鎖的運動連鎖(クローズドキネティックチェーン)」と言い、固定されてない場合を「開放的運動連鎖(オープンキネティックチェーン)」と言い分類されています。
■反対の運動連鎖でトレーニングしてみる
手や足がしっかり固定されていると安定して力を発揮することができます。
※先程も例に挙げましたが、地面に立ってボールを投げる時と椅子に座った状態で投げる時の違い
ウェイトトレーニングなどでは、身体を安定させて全身の力を連動させるので、複数の筋肉を同時に使い高強度のトレーニングを行うことができるメリットなどがあります。
※例えば、胸の筋肉を鍛えるベンチプレスでは、床に足を付けて踏ん張る時と足を浮かす(股関節-膝90度)場合とで比較すると、挙げられる重量も変わってきます(腕立て伏せで例えると、手とつま先支点か膝支点かの違いで安定度が変化するので少し楽に感じることができますね)。
ランやバイクは、足が地面やペダルで支えられている種目なので、逆に支えがないような状態やマウンテンバイクでのトレーニングの不安定な場所(不整地)でのトレーニングで、身体の正しい動きや筋肉の連動性を自然と学ぶ上で大切だと考えています。
スイムは水の抵抗があるものの、支えがない状態に限りなく近く、どこにでも身体が動いてしまう状態なので、体を安定させて大きな力を発揮させるためには、体幹の使い方、筋力がとても重要になります。
この使い方を覚えるためには、逆に支えがある場所(陸上)でその動かし方、技術的な難易度を簡単にして体に覚え込ませる必要があります。
ちょっと専門的なお話しになってしまいましたが、体力向上、技術向上の両面において、身体の状態、動きの特徴を理解して、意識をしながらトレーニングすると効果が高まります!
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