nakaji tips「縄跳びが有効な理由」
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「ランニングの時間を3分減らして、縄跳びをしてから走ることで、3分減らした分よりトレーニング効果は大きくなります。」なんてアドバイスもしております。
「ホッピングエクササイズ(縄跳びと同様のエクササイズ)を1分間行って、ランニングを行うとパフォーマンスが向上した」という国立大の研究もあるほどです。
縄跳びは、久しぶりに行うと結構ハードなトレーニングです。最初は、ふくらはぎに張りが出てしまう場合もありますので、少しずつ時間を伸ばすなど慣れが必要ですが、縄跳びをトレーニングに取り入れ、継続できた人のほとんどは「効果があった」と言っています。
ただ、何も考えずに縄跳びを行うのではなく、ちょっとした意識が必要です。それを理解してもらうために少し解説をしたいと思います。
■まずは身体の機能を知る
以下のような反応をストレッチーショートニングサイクルと言い、これをうまく活用することで、大きな筋力発揮をしなくてもジャンプを続けることができます。この能力が高い人ほどランニングの効率性が高く、楽に走ることができると言われています。
[1]センサー(筋紡錘)による反射
ヒトの筋肉の中には「筋紡錘」と言って、筋肉の長さを感知して反射的に筋肉を動かす機能があります。精密機械並みのセンサーが入っています。
このセンサーが筋肉が引き伸ばされる速度と長さを感知して、筋肉を縮めようと反射的な動きを生じさせます。
立ったまま身体を前に倒し(立位体前屈)、手を床にゆっくりと近づけると、手の位置はあまり変わりません。しかし、ちょっと勢いをつけて床に近づけると反動で戻ってきますね。あれがこの反射です。
[2]腱と筋の弾性
筋肉が力を発揮しようとすると収縮して硬くなります。筋肉の長さが変わらなくなるほど緊張した状態だと、筋肉の両側にある腱がほんの少し伸ばされます。
腱は、強く太いのゴムような状況で、ほんの少しでも引き伸ばされると、反対に大きな力を発揮して元に戻ろうとしてくれます。
この力を使って関節をダイナミックに動かすことができます。
強く、速く筋肉と腱が引き伸ばされると反射的に効率よく力を生むことができます。このSSC機構を活用したランニングができると良いですね。
■縄跳びの時に意識して欲しいこと
[1]徐々に時間を増やす
前述のように、ふくらはぎに張りが出る場合があります。最初は15秒でも30秒でも良いので、徐々に時間を伸ばして動きや身体にかかる負荷によって調整をしてください。
その場ジャンプでの着地はつま先になってしまうため、ふくらはぎへの負担が増えてしまいます。
[2]ランニングのピッチに合わせる
厳密でなくても良いので、1分間に180回ほどのピッチでテンポよく飛ぶようにしましょう。高さよりピッチを考えましょう。
[3]予備動作(ちょっと難しい)
筋肉が引き伸ばされる前に、少しだけ筋肉が緊張していると腱の弾性を利用して大きな力を発揮することができます。力む必要はありません。リラックスした状態で、足が着地する前に地面を蹴ろうとする意識を持ちましょう。
ランニング中も同じなのですが、足が地面についたことを認識してから地面を蹴ろうとすると相当な遅れが生じて、身体が沈み込むなどエネルギーロスが大きくなります。
着地と同時に地面を蹴り出すためには、ほんの少し前に蹴ろうとすることがポイントです。
実際のランニング時にも、着地前に身体が前に行きやすいように膝から下の動きが始まっている人ほど効率が良い走りになります。
まずは、走る時間を1分だけ減らして、1分縄跳びをしてみましょう。
そして、慣れたら2分、そして3分。それだけでも十分ですので、ランニングと縄跳びをセットにしたトレーニングにしてみてください。
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