tri tips 2026 暑熱順化、いつ・どれくらいやればいいの?
今回のテーマは「暑熱順化、いつ・どれくらいやればいいの?」
私メルマガ編集長、人生初のロングディスタンスに向けて準備中です。
意気揚々と、「苦手なバイクを何とかしないと...」とトレーニング量を積み上げていたのですが、先日出場したハーフマラソンで、大撃沈!
脚が止まり、気持ちも負け、靴擦れで血祭り状態、、、
そして追い打ちをかけるように、ATA青山で最近宮古島合宿に行ってきたコーチからの一言。
「もうすでに暑かったです。4月やばいかもですね。」
分かってはいたけど、一気に現実味が増しました。
ということで今回は、石垣島トライアスロン/宮古島トライアスロンに出場する方に向けて、「暑熱順化」について整理してみます。
都内と現地の"温度差"を、まず直視する
数字で見ると、なかなかの差です。
・東京:15〜21℃
・宮古島:23〜25℃
平均で見ても、
5〜10℃の温度差。
しかもこれは、
あくまで「気温」の話。
現地では、
・湿度が高い
・風が弱い
・日差しが強い
ため、体感温度はさらに上がるはずです。
「25℃くらいなら大丈夫でしょ」
と思って現地入りすると、思っている以上に消耗するんじゃないかなと想像しています。
暑熱順化って、身体の中で何が起きている?
暑熱順化というと、「とにかく汗をかけばいい」というイメージを持たれがちですが、実際にはもう少し身体の中では変化が起きています。
研究では、暑熱順化によって以下の適応が起こることが示されています。
・運動時の深部体温の上昇が抑えられる
・心拍数が低下し、循環の余裕が生まれる
・発汗開始が早くなり、発汗量が増加
・汗に含まれるナトリウム濃度が低下する
結果として、同じ運動強度でも身体への負担が小さくなります。
どれくらいの期間、やればいいのか?
研究でよく言われる目安は、7〜14日です。
・5〜7日で心拍数や体温調節に変化が出始め
・10〜14日で発汗や循環の適応がほぼ完成
するといくつかの研究では報告されています。
ここで重要なのは、「ほぼ毎日」刺激を入れること。
週2〜3回では、完全な順化には不十分とされています。
現地25℃なら、30℃でやるべき?
これはよく聞かれる質問です。
結論から言うと、やりすぎなくていいです。
いくつかの研究では、想定環境より+3〜5℃程度でのトレーニングで実戦環境への適応は十分起こるとされています。
一方で、
・35℃を超える高温
・過度な脱水を伴う環境
では、パフォーマンス低下や免疫抑制のリスクが高まることも示唆されています。
つまり、「宮古島25℃ → 東京で30℃相当」は理にかなっていますし、やろうと思っていましたが無理やり再現する必要はないことがわかりました!
すべての練習を暑熱順化にしない
ここはとても大事なポイントです。
すべての練習を暑い環境で行おうとすると、
・強度が上がらない
・回復が追いつかない
・総合的なパフォーマンスが落ちる
という本末転倒な結果になりがちなので、おすすめは、
・暑熱順化:全体の2〜3割
・残りは涼しい環境で
心拍・パワー・フォームを作る
暑熱順化は、「特別な練習」ではなくトレーニング全体を見たときの一部として組み込むのが理想です。
4月レースは、暑さが最大の敵になる
石垣も宮古も距離やコース以前に、暑さへの耐性が完走率と満足度を大きく左右します。
逆に言えば、今からちょっとずつでも少し意識を変えるだけで、レース当日に「余裕」が生まれるはずです。
インドアで暖房を消してやるのではなく、付けたまま、もしくは加湿器だけでもつけながらやる。
それも、立派な暑熱順化です。
4月は「暑さにやられた」ではなく、「暑かったけどまあなんとかなったね」と、無事にレースを終えられるよう、今から準備していきましょう!

