nakaji tips「インソールに頼ったらダメになりそう?」
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インソールについて説明しているときに受けた質問です。
「インソールのサポートに頼ってしまい、自ら良い動きにしようと筋力発揮力がなくなってしまうのではないか?」
この質問の回答をする前に、動作の癖のメカニズムを説明しますね。
なんで猫背など、悪い姿勢が身体に身についてしまうのか?を調べてみました。
■何度も繰り返される動作を記憶する能力
目の前の机に置いてあるコーヒーカップを手に取ってコーヒを飲もうとする時、コーヒーカップに集中しなくても、視界に入っていれば、ほぼ正確にコーヒーカップを手に取る事ができますね。
これは、視覚として入ってくる位置情報に筋肉の長さの情報を合わせて、関係する筋肉の動きを調整してくれています。
生まれつきこの動きができた訳ではなく、自分との距離感、自分の動きを感じながら、何度も何度も同じような動作をしたことにより、その動作が記憶されて今は何気ない動作としてコーヒーを飲む事ができるようになっています。
自分で食事をするようになったばかりの子供たちは、ほとんど溢して結局手で食べたりしてますね。しかし、これも毎日繰り返すことで、神経が記憶して綺麗に食べられるようになっていきます。
同じ動作を何度も繰り返すと身体はそれを記憶していきます。
猫背姿勢も、首を前に伸ばす動作が何度も繰り返され、身体が記憶してしまうことによって習慣化してしまうそうです。
■インソールを使って正しい動きを記憶させる
自分の足にあったシューズを買って、さらにインソールを使って、足を安定して動かすことで、その上にある足首、膝、股関節、腰、肩甲骨周囲のに関わる筋肉が、無駄のない正しい動きをしてくれます。この動きを何度も繰り返すことで、理想的な全身運動を身体に記憶させ、高いパフォーマンスを引き出してくれるのです。
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上の図のように、長い棒の根元をほんの少しだけ動かすと、棒の先端は大きな幅で動きます。足、足首が安定していないと頭まで影響を及ぼし、その動きを制御するために大きな動きを使ってしまいます。
シューズを正しく履き、さらに足にあったインソールを使うことで、全身は正しく動こうとして、それを日常、トレーニングで身体は記憶していってくれます。
ということで、今回の質問の回答は、「インソールを使って、正しい動きを何度も繰り返し、正しい筋肉の使い方を記憶させる!足の機能は、インソールを使っても使わなくても別途鍛える必要があります。」となります。
■足の筋肉を鍛える
足の機能を高めるためのトレーニングは別で行いましょう。
足の指を開いたり閉じたり、ジャンケンをしたり、何かを拾ったり、タオルを手繰り寄せたりするトレーニングを行うことで、足裏の機能を高める事ができます。
下記動画を参考に行ってみてください。
動画:https://youtu.be/R6SRNBQvL34
砂浜を裸足で走ると心肺持久力だけでなく、足裏には大きなトレーニング効果を期待できます。
シューズの履き方は、前回のコラムでお伝えしました。シューズを正しく履き、インソールを使って安定性を高めて、正しい動きを身体に記憶させましょう!
高いシューズを買って、足にあったインソールを入れても紐が正しく締められてないと、それらの機能は期待できませんので、ご注意を!