nakaji tips「心拍数と感覚を合わせる」
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私は、走りながらその時の心拍数とペースをデバイスを見なくても把握できます。
常に心拍を気にして、ペースコントロールを意識して走り続けることで、その感覚を養うことができます。
身体にかかっている負荷を確認するために心拍計を活用します。
心拍計を持って走る人が多くなりましたが、今一つ活用しきれてないように思います。
心拍には、運動による身体の負荷だけでなく、体調、暑熱ストレス、心的ストレスなども影響を与えること。
ターゲットの心拍数に個人差が大きいので、わかりにくいというのがその理由だと思います。
自転車のパワーメーターのように、ペダルを踏んだ力と回転数だけで決められる数値でないことが、"わかりづらい"と思わせているのかもしれません。
逆に体調や環境も含めた身体への負荷がわかることで、その時に応じた対応ができるという事でもありますね。
またランニングでは、キロ6分ペースなど走るペースでトレーニング内容を決めることが多いのですが、平地でも風向きによって身体への負荷は変わりますし、勾配を感じるほどでもない坂道でも身体にかかる負荷は変化します。
この負荷を把握し、調整することで、無駄な疲労を蓄積せずに、ターゲット通りの効率良い効果を得ることができます。
心拍を確認しながら走るペースをコントロールすることは大切な事です。
心拍計を活用するために、わかりづらいところを少し解説します。
■心拍トレーニングのわからない所 -1-
ターゲット心拍を計算するために必要な最高心拍数と安静時心拍数が必要です。
「予測最高心拍数 = 220 - 年齢」 という公式があります。これがあてにならない....
最高心拍数には個人差があり、56歳の私でも190という心拍まで上げられます。式に当てはめると164です。30拍/分も差があるとターゲットは大きく違いますね。
*解決策
3000m「心臓が飛び出るのではないか!」と思うくらい追い込んで走ることで、最高心拍は実際に測定することができます。
が、本当に追い込む事ができる人、できない人がいますし、ちょっと危険です。
十分なウォーミングアップとテストの前に数本のダッシュが必要です。
■心拍トレーニングのわからない所 -2-
トレーニング効果が高い心拍数は?
「心拍数150で走ればOK!」とわかりやすくすると良いのですが、個人差が大きいので、そんな事は言えません...。
その人にあったターゲット心拍を考える必要があります
*解決策
血中乳酸濃度を測定することで、LTレベルを把握することができます。
が、専用の機器が必要ですし、800~1000mを走って血液を採取して、ペース上げてまた走ることを繰り返す必要があります。
一般的には測定することは難しいですね。
ともに測定できるのが一番良いのですが、一般的ではありません。
■結局は使い続けてデータを見続けること!
マラソン、トライアスロンのように同じペースで走り続けることがパフォーマンスを左右するスポーツでは、LTレベルの強度とその前後でのトレーニングが最適と言われています。
シリアスランナーであれば、15km~ハーフマラソンのペースがLTレベルトと言われています。その時の心拍数が基準になりますね。
一般ランナーでは、呼吸のリズムが変わり、20~30分くらい「ややきつい」「速いけど続けられる」という感覚の心拍数が基準になります。
トレーニング、レースで使い続け、「後半までペースが維持できた?」「できない?」「どこでペースを上げた」「抑えた...」などデータを見ながら検討することが一番大切です。そのためには、走りながらコントロールの意識を持つこともポイントですね。
デバイスを見なくてもペース、心拍が把握できるようになるまで続けてみてください!
レースのペースコントロールが上手になります!
バイクで飛ばしすぎたり、ランで突っ込みすぎたりしなくなりますよ!
一定のペース(身体にかかる負荷)で走り続けることでパフォーマンスはアップします!