nakaji tips「腰痛」
トライアスロンを楽しむための情報を毎週配信しております。
ヒトは、二足歩行ができて手が自由に使えることで、大きな発展をしました。
しかし、腰に負担がかかるようになり、腰痛で悩む人が増えたと言います。
ヘルニアや腰椎分離症など骨や軟骨、靭帯などが問題で痛みが出る場合もありますが、レントゲンでは判断できない筋・筋膜性腰痛と言われ、原因が特定しにくい腰痛があります。
ある有名な外科医が腰痛に悩まされ、優秀な技術を持っているにも関わらず、この腰痛により長時間の手術をする事ができずに、手術を担当することができなくなったという話を聞いた事があります。
専門である医師でさえ、筋肉の問題による腰痛を解決できないこともあるのです。
■重心が前に出ると負担が増える
太ってお腹が出ている人は腰痛になりやすいと言われています。
お腹が前に出ることで、重心の位置が数cm前に出ます。
腰の周辺にある筋肉は立っているだけで、大きな負担がかかるのですが、数cmだけでもその重心が前に出ると、後ろで上半身の重さを支えてる腰周辺の背筋への負担がさらに大きくなり、腰痛になりやすくなるようです。
ギックリ腰は、疲労が蓄積しているところに、大きな力が加わり、ふとした瞬間に筋肉に損傷を与えられてしまった場合の腰痛です。いわゆる肉離れと同じ現象ですので、回復には時間がかかる場合がありますので、十分に注意してください。
慢性の腰痛は、主に使いすぎ(オーバーユース)による疲労が原因です。日常生活で立っているだけ、座っているだけで負担がかかる部位ですので、この負担を軽減させることが大切です。
■トライアスリートの腰痛
トライアスロンの場合、スイムとバイクが腰への負担が大きくなります。
スイムは、息継ぎのタイミングで頭が上がり、腰が下がった状態でキックを強く打つと腰に負担がかかります。
肩の柔軟性が低いとストリームラインを作ろうとして、腰を反らせて腕を伸ばそうとしてしまいます。これも腰痛の原因になります。(脚が攣る原因にも)
バイクも、乗車姿勢が上体を前に倒すため、上半身を支えるために大きく負担がかかります。上述のように、お腹が数cm前に出るだけでも負担が増える部位です。前傾姿勢は大きな負担がかかりますね。顎をあげて前を向く姿勢が続くと更に負担は増してしまいます。
ランでは、首が前に出たり、肩が上がってしまうと腰に負担がかかりやすい状況になります。また股関節の柔軟性が低くなると骨盤周辺の筋肉同士が引っ張り合うような状況を生んでしまい、着地衝撃時に腰への負担を増やしてしまうような事があるようです。
■予防するためには
スイムでは、肩甲骨周囲の柔軟性を高めること、そしてストリームラインを作る時にお腹を引っ込めるような力を入れる癖をつけることがポイントです。腹圧を高めるような意識をしてください。
バイクでは腰部の柔軟性を高めることがポイントです。また、前を見て走る必要がありますが、お腹の力を抜いて顎を上げると腰が反るのですが、前傾姿勢で腰が反る方向に力が加わるので、肩をリラックスさせて顎を引いた状態で前を向くようにしてください(言葉で説明するのは難しいですね...)
バイクも腹圧を高めて、腰への負担を軽減させます。腹圧を高めることで、ペダルに力を伝えやすくなります。
ランも肩甲骨周囲、股関節の柔軟性を高めることと、腹圧を高めることがポイントです。
腹圧は、軽くお腹に力を入れて、厚く硬いゴムでできたボールの空気がしっかり入ったような状態を作る事です。
硬いゴムと同じような状況を身体で作るのは、腹筋を強くすること。腹筋も強くなると厚くなります。
腹筋を行うことで、腹圧は自然に高まります。
どの種目も...どのスポーツも、日常生活も、肩甲骨、股関節周囲の柔軟性を高め、腹筋を強くすることが腰痛を予防するために大切な事です。
「結局のところ、その話かよ!」と言われてしまうのですが、ダイエットも腰痛予防もコツコツとケアをする事が一番の方法なんですね....。
ここでは説明しきれないので、セッションの前後や虎ノ門で声かけていただければ説明します!