nakaji tips「空気抵抗」

  • 2021.09.03

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バイクの風洞実験に立ち会ったことがあります。
持参した自転車の乗り、選手のポジションを変えたり、ホイール、ウェアを変え、小物をつける場所などもいくつかのパターンで正面や斜め前からの風に対する空気抵抗をチェックしました。なかなか面白いデータを見ることができました。

そして、最近下の写真のようなデバイスを渡され、「使ってみろ!」という指令を受けましたので、まずは基本的なところを実験してみました。
屋外でバイク乗車中の空気抵抗を測定できるデバイスです。
なぜこれで空気抵抗を測れるのか?を説明すると難しくなるので、ここでは省略!

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実際に走りながらポジションによる空気抵抗の変化やホイールやバイクによる空気抵抗の違いも検討できますね。

最近の流行りでDHポジションの先端が上がってきてますが、「それって本当なの?」という事を解決できるアイテムです。

空気抵抗は前から見た面積により大きく変わります。
でも、その後ろにある身体のカタチ(体型とポジション)によっても変化があります。
なので、流行りよりも実際に自分にあったDHポジションを探すことが大切ですね。

さらに空気抵抗のみを考えて、ポジションは後回しにするとペダルに与えるパワーの低下や関節に大きな負荷を与える場合もあります。
レース後半になると腰や首が痛くてDHポジションを維持できず、ハンドルバーを持って走っている人をよく見かけます。
バイクパートの最初から最後までDHポジションを続けることができるポジション、身体の使い方がポイントですね。

■「DHポジション」と「ハンドルバーを握ったポジション」の差


「そんな当たり前だ」「差があるに決まってるだろ!」という声が聞こえてきそうですが、具体的にどれくらいの差があるのか?をNOTIOメーターから出てくる数値とパワーメーターのデータで比較してみました。

本当はもう少し長い距離で行い、ポジションによる違いなども測定するつもりだったのですが、ちょっとしたトラブルがありまして今回はこれだけで勘弁してください。


■測定方法

2つの速度でDHポジション(DH)とハンドル(H)を持って走った場合の差を比較。
速度1)時速30km/h  速度2)時速35km/h
クルマが来ないサイクリングロード 片道1.2kmを往復
(クルマによる風の影響を受けると数値が変わってしまったので、場所を変更)
速度、パワー、空気抵抗などのデータを比較


■結果

時速30km/h
(H):タイム:5'20  空気抵抗CDA: 0.469 平均速度: 28.4km/h パワー(NP)165w
(DH):タイム:5'24  空気抵抗CDA: 0.374 平均速度: 28.2km/h パワー(NP)146w
時速35km/h
(H):タイム:4'45  空気抵抗CDA: 0.468 平均速度: 32.1km/h パワー(NP)234w
(DH):タイム:5'24  空気抵抗CDA: 0.397 平均速度: 32.1km/h パワー(NP)214w

本当は同じパワーでの速度差の実験したかったのですが、また改めて....。

ほとんど風がない日でしたが、それでも往復すると向かい風、追い風の差を感じましたので、風の変化も影響しますし、スタート、フィニッシュと折り返しの加速と減速の加速度も同じではないため、細かいポイントまで指摘されると??ということになりますが、同じ速度で走った場合、の空気抵抗は当然DHポジションの方が0.7~1.0ほど低く、同じ速度で走っても私の脚の頑張りは、20wほど楽をしているというデータが見られました。


■DHポジションを続ける大切さ

これは私の体型、柔軟性、この日に使った自転車での結果です。
それにしても20wって大きな差です。
レースの後半でDHポジションが取れなくて、ハンドルを持って走り続けたら、同じスピードで走ろうとしたら+20W必要だということです。

私も柔軟性が低くなり、古傷もあって深い前傾姿勢を長く続けることが厳しくなってきております。
今、ロードバイクで走行しているときの骨盤の前傾はLEOMOのTYPE-Sで測定をしているので、その傾きは68°前後と分かっています。
もう少し前傾しても太ももが動く角度への影響もなさそうですが、腰が耐えられない気がします...。

レースでタイムを良くしたいと考えると、できるだけストレッチングや体幹を鍛え、効率よくペダリングを続けられる角度(ポジション)で、空気抵抗とのバランスも考えたポジション設定ができるようにすることを簡単な測定でしたが、再認識しました。

みなさん、レースの最後までDHポジションで走れていますか??

次は、ポジションによる空気抵抗の変化も測定してみたいと思います。
お楽しみに!

NOTIOメーターの紹介記事はこちら

TOPICS CATGORY

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