nakaji tips「交代浴」
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少しずつ秋が深まり、屋外でのトレーニングに「暑さ」というストレスが減ってきました。
暑さによるストレスが減るとランニングやバイクで走る距離、時間を伸ばすことができるようになります。
走る距離が伸びれば、脚への負担は大きくなりますので、筋肉の疲労回復が大切になってきます。
暑い時期は、シャワーだけで済ませていた入浴も、バスタブにお湯をためてゆっくり浸かるようになる時期ですね。
その入浴時間を活用して、筋肉の疲労回復の効率を高める「交代浴」を行ってみてください。
■トップアスリートが行う交代浴
オリンピックの開催期間中、選手村の外にハイパフォーマンスサポートセンターというのが設置されます。選手数の多い、メダルランキング上位に入るような国は全てこのような施設を作り、様々なサポートをします。その中でも重要視されるのは「疲労回復」「リラックス」です。
これらを目的とした施設の中に交代浴ができる設備が、必ずと言って良いほど設置されます。
また、JリーグのJ1クラブもクラブハウス内に交代浴ができる設備を整えています。
温浴ができるバスタブ(ジャグジー)と冷浴ができるバスタブの両方を設置され、トレーニングが終わった選手たちが毎日利用します。
世界中のトップスポーツ選手たちが行う交代浴を、皆さんも自宅でも行う事ができます。
■自宅で行う交代浴
自宅にバスタブが二つあるなんて人はほとんどいませんね。
でも、バスタブとシャワーがあれば簡単に交代浴が可能です。
バスタブで身体を十分温めたら、水のシャワーを浴びて身体を冷やします。
10℃の差があれば効果があると言われていますので、"冷たい水"ではなくても効果があると言われています。
1分ほど水のシャワーを浴びたら、またバスタブに入って、また冷やす。
これを繰り返します。
時間や温度など、色々な研究がされていて、それぞれ効果があると言われておりますので、とにかく「温めて冷やす」を繰り返す事で効果は得られるようです。
■最後は冷やして終わる
身体が温まると血管が広がります。特に皮膚に近い血管は、体温を下げようとして血管を広め、放熱効率を高めようとします。
そこに冷たい水がかかると血管が収縮します。
温冷交代浴を行うと、血管の拡張と収縮が繰り返されて血流が促進され、疲労回復の効果が高まると言われています。
血管が広がったままでいると、放熱しようという状況になってしまいます。
最後に血管を収縮させることで、温めた身体の深部の温度を保つ事ができ、入浴後もしばらく身体が温まった状態を維持できると言われています。
本格的な冬が来る前に冷たい水に慣れて、交代浴を習慣化させてみてください。