nakaji tips「今さら息継ぎ?でも、かなり重要です!」
トライアスロンを楽しんでいただけるためのアドバイスを少しずつ...
息継ぎ動作って、泳ぎに大きな抵抗を与えます。
息継ぎがなければ、みなさんもっと速く、快適に泳ぐことができるでしょう。
でも、苦しい...。空気はもっと大切ですね。
東京五輪競泳の女子200m個人メドレー金メダルの大橋選手はラスト5m、苦しい中でも息継ぎせずに泳いでタッチの差で勝利を収めました。390mも全速力で泳いで苦しいのに、息継ぎを我慢して抵抗を減らし、ピッチを上げて泳ぐスピードを優先して勝負をしたのですね。映像を見るとそれまでの息継ぎ動作も小さいのに...。
ATA視察の際に「何年も泳いできて、今更ながら息継ぎのアドバイスを受けました」ってコメントをいただきましたが、息継ぎでロスをしている人がとても多いと感じています。もう一度息継ぎを見直してみませんか?
息継ぎ時の頭の動かし方を修正する前に息の吐き方を修正する必要がありますので、今回はそこに注目しましょう!
これができないと抵抗を最小限にする息継ぎはできないんです....
■空気を吸っちゃダメ!
って、アドバイスをするのですが、「はぁ?」って言われます。
それくらい印象をつけたいと思うので、あえてそう言う表現をしています。
息継ぎの動作で顔を上げてから[ 息を吐いて、そして息を吸う ] ←これNGデス
[ 息を吐いて、そして息を吸う ] と頭を大きく上げて、長い時間上げていなければなりません。
首、頭の動きは、身体の動きを誘導してしまいますので、上半身が大きく動き、それにより手や腰、キックの方向まで影響を与えてしまいます。
ほとんどの場合、その影響により下半身が沈み、抵抗が生まれて、スピードが落ちるだけでなく、無駄な体力を消耗させてしまいます。
息継ぎ動作は最小限に正しい動きにしたいですね。
■しっかり吐く!
息継ぎのために顔を横に向ける瞬間に「ブワーッ」と息を吐いてください。
試しに今、その場で強めに息を10回続けて吐いてください。
吐くだけに意識してくださいね。
でも、吐くことだけに意識すると勝手に毎回吸ってませんか?
しっかり吐くことで、空気は勝手に入ってきます。
これを習得することで、息継ぎ動作は一気にコンパクトにすることができます。
トップの画像は、それがよくわかる動画から切り抜いた画像です。
息継ぎの動作に入り始めると「ブワーッ」と息を吐いているのがわかりますね。
息継ぎ動作の時に耳が真下を向いてます。
ということは、頭の軸がブレずに顔を横に向けているだけ。
さらに、ゴーグルが最後まで見えています。
ということは、横を向いているだけで片目は水中をみている
では、息を吐くタイミングに注目して動画を見てみてください。
※見たらこのページに戻ってきてくださいね
動画はここをクリック
■水を飲む理由
この動作を実践すると水を気管に入れて咳き込む人がいます。
これは、息をしっかり吐いておらず、さらに息を吸おうとした結果、気管に吸い込んでしまうのがほとんどです。
まずは、ゆっくり泳いでいるときに、しっかり息を吐く事から意識して泳いでみてください。
吐いた分、勝手に空気を取り込んでくれます。
ランニングでも「息を吐いて!」ってアドバイスを受けたことがあるかと思います。
どんなスポーツでも息を吐くことって大きなポイントなんですよね。
息継ぎは、頭の動きを変え、さらに全身の動きに大きな影響を与えます。
効率良い泳ぎを獲得するためには、しっかり息を吐くこと。
はっきり言って、頑張って泳ぐトレーニングをすることよりも大切です!
最近、スイムの動きは陸上で覚える方が大切と思っています。
また、虎ノ門で陸トレを開催しますね。
今回使った動画は、スペインのトライアスロン情報サイト「Planeta Triatlon」から使わせてもらいました。
大橋選手の200m個人メドレーの動画はこちら