nakaji tips「スポーツと年齢」

  • 2021.07.16

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皆さんのトライアスロンライフに役に立てていただけるように、週1回配信しております。

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「え、そんな期間で治っちゃうんですか?」って、以前、スポーツドクターと成長期の骨折の話をしていて、治癒までの早さにびっくりしたことがあります。回復力に年齢の差ってありますよね。逆に加齢とともに回復はどんどん遅くなります。

今、SNSの投稿でよく見る「50を過ぎても速く!」(OVERLANDER社)と、購買意欲をくすぐるタイトルの本があります。本やウェブ上に書かれている情報について質問を受けることも多く、「読んでわかりやすく説明しろ!」という指令もあったりしたので、ざーっと流して読んでみました。
ここで内容を説明してしまうと色々問題になりそうなので控えめにしておきますが、身体の事、トレーニングの事(理論)を知るためには良い本だと思いますので、興味のある方はポチっとしてみてください。

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※次は左の本に行きたいと思います。
「科学」とか「エビデンス」という言葉に弱いです。


■1日遅れる筋肉痛

加齢とともに、運動の種類が変わってきます。日常生活でも素早く身体を動かす事も減り、大きな力を使うことも減ってしまいます。なので、オジサン、オバサン以上になるとバンっと言う大きな力を発揮する筋肉を使ってないから、1日遅れてくる筋肉痛になりやすいと言う話を聞きました。若い人でも大きな力を発揮することを暫くしてないと1日遅れてくる筋肉痛になるので、ご安心ください。自分を「年だ....」と思わなくて良いでです。「年齢による筋肉痛発現の差はない」と言う研究結果もあるようです。


■年だから....

ケガや日常の疲労も回復が徐々に遅くなります。スポーツに関わる加齢の問題は、これが一番なのではないでしょうか?なので、それを理解してトレーニングの量や強度、頻度を体力に合わせて調整する必要があります。
また、長年かけて作ってしまった身体の癖は、さらに強固なものになり、関節や筋肉に負担をかけやすい状態になります。股関節、肩、肩甲骨周囲の動きを良くする事に時間を使う必要が出てきますね。

日本のジュニア選手って様々な種目で世界のトップレベルに位置するのですが、大人になると順位を落としてしまったり、引退が早かったりします。私の勝手な持論ですが「人は摩耗する」と考えています。無茶なトレーニングをしてしまうと選手寿命は短く、競技歴が長い選手は、元々の身体の強さも関係すると思いますが、身体のケアもしっかり行い、適度な負荷を身体にかけているのだと思います。若いときにガシガシ運動をしていた人は、注意が必要ですね。年齢よりも疲労回復やトレーニング強度などが影響しているのだと思っています。


■トレーニングの効率を考える

この本には、疲労回復が遅れることを十分に考慮しながら、「トレーニング強度に注目しましょう!」と書いてあります。これは、年齢に関係なく必要な内容なのですが、どうしても歳を取ると「高い強度」を敬遠しがちになってしまいます。50歳を過ぎてもレベルアップをしたいのならば、より適切な強度設定が大切であるという内容です。

ここでちょっとトライアスリート、フルマラソン、ウルトラマラソンを目指す方へのアドバイス....。

この本には、Vo²max(最大酸素摂取量)を高めるためのトレーニングが重要と何度も説明があります。持久力の指標としてVo²maxはよく使われ、「Vo²maxが高い = 持久力がある] なのですが、レースの時間が2時間を超えるような持久系スポーツは、LTレベルのトレーニングが大切です。
(LTとは以前のコラムをご覧ください)
長い間、コーチを続け所属は別でも様々な選手を見てきました。最大が強い選手もいますが、レースで上位に入ってくるのは、「 LTレベルが強い 」という選手です。スイムの400mTTがエリート選手の中では遅くても、スイムをトップグループで上がってくる選手を何人も見てきました。エリートなので、400mのタイムもそれなりのタイムです。


この本にも一部その説明があったり、表にはきちんとレースタイムが「2時間未満」「2~4時間」「4時間を超える」と区分けしてトレーニングの強度に関する説明があり、長い時間のレースタイムを目指す人はLTレベルを重視してと書いてあります。(が、きっとみんなVo²maxに注目するんだろうな...と思ってマース)

バイクのパワートレーニングに「SST(スィートスポットトレーニング)」というのがあります。「スィートスポット」とは、ラケットスポーツによく使われる言葉なのですが、「ボールを打つのに最適な個所。 最適打球点。」という意味があります。トレーニング効果が高いポイントでのトレーニングという意味でこの名前がついているのだと思います。調べてみると「パワートレーニングの指標となるFTPを高めるために適切なトレーニング」という説明があります。そしてそのトレーニング強度はLTレベルの下限くらいの強度です。結構キツいトレーニングですが、Vo²maxよりはちょっとマシかな...。

LTレベルの強度の大切さをもう一度確認していただいてから、この本を読んでみてくださいね。

疲労回復と運動強度、運動する時間、そして頻度。さらに効率良い動き

これらが重要だとこの本には書いてあります。
さらにこれらを自らコントロールする力が一番大切ですね。
疲労を客観的に評価し、トレーニングの内容を調整する力!


スポーツの指導者は、いつもこの項目について考えて活動をしています。
このコラムもこれらを基本において書いております。

過去の投稿など、チェックしてみてくださいね。
(頑張って毎週書いてるんだから!)

志賀高原での合宿でもそんな事をお話したいと思います!

あ、筋力トレーニングについても書いてありますね。
これについては改めて書きましょう!

TOPICS CATGORY

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