nakaji tips 「肩甲骨と上腕骨の位置」
プロ野球のシーズンが始まり、各地で熱い戦いが繰り広げられています。
ニュースのスポーツコーナーでピッチャーの投球(サーブ)動作の肩と肘の動きに注目をしてみてください。
速い球を投げる事ができ、さらに肩を痛めない選手(まあプロの場合は、ほとんどの選手ですが)は、肩甲骨にある肩甲棘という出っぱりのラインと上腕骨が直線になっているゼロポジションと言われている角度で投げています。
このゼロポジションは、水泳の動作でも大切なポジションなのです。
ゼロポジションとは、140°ほどの腕をあげ、約30°前に出した位置で、両腕でやるとバンザイ、ガッツポーズです。
肩の周りには、ダイナミックに動かす大きな筋肉、安定をさせるための小さな筋肉など多数の筋肉が複雑に交わってついていますが、ゼロポジションの時は、どの筋肉も均等に働いていて、リラックしてバランスが良いポジションと言われています。
リラックスできていて、余分な方向への引っ張りがない安定した状態で、大胸筋と広背筋という肩周辺で一番大きな筋肉が同時に動けるということは、大きな力を発揮できるポジションであると言う事です。
では、実際にゼロポジションとスイムの動きをつなげてみましょう。
その場で140°ほど腕を上げてガッツポーズをしてみてください。掌を少し外に向けるとそれがゼロポジションです。
そこから、顔は正面を向けたまま、上半身を捻ってみどちらかの腕が斜め45°前を向くようにしてください。
後方にある肘を脱力して曲げ、前方の肘を少し曲げて手の指先が正面を向くようにすると、キャッチとリカバリーの関係ができますね。
鏡などをみながら動きを行って、この位置関係、イメージをしっかり覚え込ませてください。
ゼロポジションで肘を立て、水を後ろに押し出すことで、大きな推進力を得ることができます。
上記の動きは、下記の動画で確認できます。
https://youtu.be/6Kkw9X4mTC8
以前、お伝えしたことがありますが、肩の動きの1/3は肩甲骨が担っています。90°腕をあげれば、30°は肩甲骨が動いています。
よって、肩甲骨周囲の柔軟性が悪いと、この位置だったとしても、どこかの筋肉が強く引っ張っています。ゼロポジションの意味がなくなってしまいますので、肩甲骨周囲の柔軟性を向上させるためのストレッチングは重要ですね。
泳ぎながら、この姿勢、ポジションを意識するのは、とても難しい事です。
鏡をみながら動きを覚え、以前、動画で紹介したバランスボール を使った陸上での動きづくりの際に意識をしてください。
https://youtu.be/1M3KSjb9Lxc
肩周囲のストレッチング↓
https://youtu.be/gT7hNKedFE4