nakaji tips「大谷翔平選手の番組を見て」
トライアスロンをもっと楽しむための情報を毎週更新しています。
「大きな怪我をしてリハビリをしっかりできた選手って、怪我をする前より絶対に強い選手になるから!」
トレーナーとして、選手のケガからの復帰をお手伝いしている時に選手に伝えていた言葉です。
「強い選手」の定義がないし、統計を取っていたわけでもないのですが、自分の怪我の経験や、大きな怪我をした選手たちと接していて感じていたので、リハビリへのモチベーションを高めたり、怪我をしたことに対してのストレスを和らげるためにも伝えておりました。
先日のNHKスペシャル「メジャーリーガー 大谷翔平 ~2021 超進化を語る」を見て「俺の言ってた通り!」と再確認しました。
軽い捻挫も含め、一度伸びてしまった靭帯が完全に元に戻ることはありません(言い切って良いのかな?)
でも、前より良い状況になるんです!
選手から「なんで?」と聞かれた時に答えていたのは、主に以下の3つ
1) 少し離れることによるメリット
ケガをして少し離れたところから競技の全体像を冷静に見る事ができる
コーチのように客観的にそのスポーツを見る事ができ、自分に必要な事や自分がやった方が良いこと、動くべき事を気づく事ができます。私はゴールキーパーだったので、サッカーをゴール前から見ていました。怪我の間、自分のチームの動きを横から見ることで相手の動きを読む事、攻撃の第一歩となる自分からのパスを再度考える事ができたのです。
トライアスロンでも、がむしゃらに頑張っている選手を見たりすると、力の入れ方、抜き方、あまり興味を持たなかった技術への注目度が上がったりします。
2) 時間を有効活用
復帰までの時間に、手をつけられなかった「やるべきこと」をやる時間ができる
今まで普通にできていたトレーニングができなくなります。その時間をリハビリに使うのですが、競技復帰のためのリハビリテーションは、いわゆる体幹トレーニングなどもかなり含まれているし、怪我の再発予防のための動きの修正も行います。
それを毎日続ける訳ですので、技術を高める事にも繋がります。
また、ドクターや理学療法士、トレーナーからも新しい情報を得る事ができ、科学的で理論立てられたリハビリ、トレーニングが可能になります。
大谷選手は、ケガをしてなくてもやっていたかもしれませんが、科学的なアプローチを積極的に取り入れていましたね。
そして、それを継続して行いました。
彼のコメントを抜粋します。(本当はキャプチャを載せたいのですが...)
「1回や2回やったからって、すぐによくなるものではない」
(やり続けて)「ちょっとずつ気づくもの」
「やれば誰でもできるものなので、続けてやるのは大事かなと思います」
ここは繰り返して見てしまいました。
3) 競技復帰後の意識
ケガと付き合いながら競技を行うので、良い動きを意識をしたり、ケアをしっかり行う意識が高まる
ケガをしてしまうと残念ながら100%元に戻ることはありません(なので、期待しないことも大切)。
なので、治療した部位に負担がかからないようにケアをしたり、動きを修正し続けなければいけません。
+一部に負担をかけない事って、結局全身のケアをしなければならないんです。
それは以前より疲労回復を早め、効率良い動きを習得することにもなります。
大谷選手はケガからの復帰後も継続して技術を高めるための活動を続けています。それが今年の活躍につながった一つの理由でもあると思います。
大きなケガをしてなくても、レースがない時期に↑と同じような活動をしてみるのも良いと思います。
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