nakaji tips 「オフシーズンの過ごし方-5-」
【トレーニングコラム】オフシーズンの過ごし方-5-
このコラムを担当している中島は、トライアスロンを始めるまで泳げない人でした。
初レースで人生初めて1500mを続けて泳いだのですが、そのタイムは38分。
トランジッションエリアのバイクは、数台しか残っていませんでした。
そして、仕事の合間にトレーニングを続けてトライアスロンでの一番速いスイムタイムは21分。
17分短縮することができました。
グーンとタイムの伸びた時期は、泳ぐ頻度が多かった時期と強豪大学チームでのドライランド(陸上での動きづくり)トレーニングの指導を担当していた時です。
水泳の動きは、日常生活や他のスポーツで行う動きとは大きく違っていて、泳ぐ頻度を減らすと、トレーニングで得られた水泳に必要な体力は比較的早く落ちてしまいます。
よって、頻度を増やすことで泳ぐための体力の維持・向上を狙い、30分でも泳ぐ時間を作って回数を増やした時にドーンとタイムが伸びました。
頻度を増やす事で、量も増えましたし、水中での特有の動きや水を捉える感覚に身体が慣れていったというのも理由だと思います。
また、競泳のオリピックメダリストや日本代表が多数在籍する大学チームでフィジカルコーチとして関わりドライランド指導を2年ほど行いました。
元々トップレベルだった彼らの水中動作ですが、更に理想の動き作り上げてゆくために、動きの感覚がわかりやすい陸上で水中での動きを良くする事を目的に行うトレーニングのプログラムを考え、指導をすることになったのです。
トップレベルの泳ぎを観察し、自らそれを試しながらトレーニングを考えておりました。
この観察が良いイメージトレーニングになり、プログラムを考える際に自ら実践していた陸上での動きづくによって自身の動きも良くなり、トレーニング量が多くなかったのですが、フォームが良くなってタイムが伸びました。
この2つ自らの経験などをもとに、今のアドバイスに至っているのですが、比較的「頑張る事」「量を増やす事」を考えがちなエイジグルーパーの皆様には特に動きづくりの指導をメインに考えてアドバイスをしております。
できるだけ泳ぐ回数を増やす事と共に、そしてフォーム改善にもっともっと注目し、ウォーミングアップ後のドリルや泳ぐ前に行うストレッチングやエクササイズをもう一度見直して見ませんか?
バイクもランも同じですが、水泳は特に水の中で身体が支えられない環境で水平姿勢という独特の姿勢で、上半身をダイナミックに動かしながら重心を移動させる動きなので、実際に動きながらフォームを修正して行く事が難しい種目です。
オフシーズンだからスピードや量を気にせず、フォームに集中して泳いだり、ストレッチングや動きづくりのためのエクササイズに時間をかけても良いと思います。
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自宅に眠っているバランスボールやチューブはありませんか?
水中でのローリングやキャッチの時の肘の動き、リカバリーの動きなどは、写真のようにバランスボールやチューブを利用するとフォームの修正が行いやすくなります。