nakaji tips「30km走ってどこから?」
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マラソンのためのトレーニングで30km走は、マラソン経験者が初心者に「マラソンの3〜4週間前にやっておけ!」と誰もがアドバイスする定番のトレーニングとなっております。
ですが、色々疑問があるので、私はお勧めしておりません。
確かに30km以降は疲労もピークになり、ペースも落ちてしまいます。
「30kmまでは楽に走れるようにしておけよ!」という考えで勧められているのだと思います。
30km走の歴史を調べると
1972年ミュンヘンオリンピックのマラソンで64年ぶりにアメリカに金メダルをもたらしたフランク・ショーターが30km走を取り入れた事が発端で、「30km絶対節」にまで発展したとのことです。
■私がお勧めしない理由は
距離設定だと、調子悪くても、体力がなくても、フォームが悪くても、そこまで続けないといけなくなり、30kmという数字に囚われてしまい、体力とかフォームとかケガ、体調を無視してトレーニングしてしまうからです。特に持久系スポーツ愛好者は真面目な人が多く、「やらなければいけない!」根性論派が多いので...
初心者なのに、体力がないのに、しばらく走ってなかったのに、この30kmという数字を目標にトレーニングをすると、急に距離を伸ばして怪我をする人が多くいます。
(多くの方が夏休みの宿題のように後半にトレーニングを集中させるというのも問題なのですが..)
30kmという距離を設定してしまうと先週のこのコラムでもお伝えしたように、身体のために行うというより、精神的な不安を解消するためのトレーニングになってしまいます。
■お勧めは時間設定!
今まで60分しか走れなかった人が70分、80分、90分と増やしてゆくイメージです。
時間だとその日の体調や天候(気温や湿度)によりスピードが落ちても身体に負荷をかけている時間は徐々に増やせるということになります。
トライアスロンの場合は、レースシーズンに近づくに連れて高温多湿環境になりますので、身体への負担が徐々に高くなります。それなのに、スピード、距離を重視ししてしまうと、距離の伸び率はそれほどでもないけど、身体への負荷だと伸び率はかなりのものになってしまいます。
時間設定にすれば、負荷は徐々に増やすことができ、無駄なに疲労を蓄積させずに、徐々に体を慣らすことも可能です。
強引にレースの距離であるバイク180kmやラン42kmに持ってゆくのではなく、今の体力から怪我をせずに徐々に体力をつけてゆくプラン作りをしましょう。
レースまでに想定している体力にならなければ、それなりのペースで走るように目標設定や戦略を変えるつもりで割り切ってトレーニングを進めるようにしましょう。
■スタート地点に立った時に体調が良いことが一番大切なこと
どこかが痛い、体調不良...ということにならないように!!
2週連続で同じような事を書きましたが、レースシーズンが近づくと急にトレーニング量を増やして怪我をする人が多いんです。本当に...
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