nakaji tips「大切な酸素を取り込む」
ヒトは、酸素がないと生きていけません。
そして、トライアスロンやマラソンは、有酸素運動の代表的なスポーツとされ、大量の酸素を使いながら運動を続けます。一般ランナーでも、体力レベルの高い人は、1分間に3ℓ以上の酸素を使います。フルマラソンを走ると必要な酸素の量は、目には見えませんが数百ℓにもなります。
また、疲労回復やケガの回復にも酸素は必需品です。ケガや疲労の早期回復のために高酸素カプセルに入る選手がいますが、逆に低酸素環境下である標高の高いところでは、疲労回復やケガの回復が遅れるので、十分な睡眠が必要だったりします。
以前、ラグビーのトレーナーと高地トレーニングについて話をしたのですが、「ラグビーはタックルなどコンタクトや転倒により小さな損傷が常に起きていて、目に見えないケガの回復が遅れて、それが大きな怪我につながるので、なかなか高地トレーニングを導入することができない。」というラグビーらしい特性を聞いたことがあります。
私も何度も高酸素カプセルに入ったことがありますが、30分の睡眠でもものすごく回復した感覚がありました。高額な装置が必要なので、一般的ではありませんが、もし高酸素カプセルに入れる環境があるのであれば、積極的に利用した方が良いと思います。
■「走っている間の呼吸って?」
バイクやランの講習会で、「呼吸の方法を教えてください」と質問をよく受けます。
「呼吸は特に意識をしなくて良いです。酸素が足りなくなれば、ヒトは自動的に早く深い呼吸をします。逆にコントロールをしようとすると、苦しくなることがあるので注意をしてください」と回答します。
さらに「空気がスッと入ってくるように、胸郭を広げるような意識をしてみてください。」といつも続けます。心拍計のベルトや女性であれば、スポブラのアンダーバストのゴムを広げて胸郭を広げるようなな意識を持って良い姿勢を維持するように意識してもらいます。この姿勢を作るためには、胸の筋肉や胸郭の柔軟性が必要なので、ストレッチングをすることが有効です。
さらに呼吸筋と言われる呼吸の動きを助ける筋群を鍛えるためのトレーニング機器を活用することで、効率良い呼吸ができるようになります。
私が指導していた選手で、強度が上がると呼吸が浅く、苦しそうにしていたので、呼吸筋のトレーニングを毎日実施させたところ、ランニング中の呼吸が深くなり、その影響もあってパフォーマンスが大きく改善したことがありました。
目に見えない酸素ですが、身体には多くの影響を与えます。酸素を効率よく身体の中に取り入れられるように身体のケアをしてください。
-----------------------------
■ オーシャンスイム、バイク、ランなど様々なトレーニングセッションを開催!!
■ アスロニア主催の朝スイム