国内で久しぶりの開催となった「アイアンマン」。
これまでは主催する立場でしたが、今回は仲間の応援者として参加してきました。
主催者でも選手でもないので、気楽な立場として会場に行ったのに、その場に立った瞬間から選手たちの緊張感、その想いがビンビン伝ってきて背筋が伸びる思い。あぁこれがアイアンマンなんだと感じながら選手を見送る。準備が出来ていても、出来ていなくても、これから始まる長い旅を自分の力で進んでいくしかないという状況。覚悟、居直り、あきらめ...様々な感情が渦巻いているのが良くわかる。
五稜郭からやってきた大砲でスタート。
思ったより遠浅で波打ち際の処理が難しそう。さらに途中から90度に曲がるコースもやや複雑。その割にはブイが小さめで、目標を定めるのが難しそう。こういう時は慌てず、一度平泳ぎでもしながら、しっかり方向を確認しながら進んでいくことが大切。何しろ先が長いんだから~。
バイクは少し一般道を走ってすぐに高規格道路に入る。ここを2周半してT2のある木古内にいくので、コースのほとんどを専用道路を走ることになる。そのために細かいカーブもなく、なだらかなアップダウンが続き、比較的走りやすいコースだが、フラットではない。また当日は風もあり、それなりにタフなバイクとなったようだが、ヨーロッパのコースはこんなもんじゃないよ(笑)
T2は木古内の町民施設なのだが、施設に入ってから上る上る。終わりと思ったら、また登りが~という感じで選手を最後まで楽しませてくれていた。ランスタートしていきなりの階段下りと、激坂下りはさすがに辛そうだったけど、コース全体はなだらかで走りやすい。気候も程よく、国内のロングディスタンスでは一番走りやすいのではないかな。ただ日が落ちてからは冷えてきて、寒く感じた選手もいたのではなだろうか。ランコースではほぼ2㎞毎にエイドがあり、そこでのボランティアの皆さんが本当に素晴らしい。こんなに生き生きと楽しそうに、温かくやってくれると選手にとっても本当に力になるはず。ここで救われた人も少なくなかったはずだ。
木古内町庁舎前のフィニッシュ。「この街は6時になると家に入って静まり返る。夜中までやることにどんな反応がでるのか~」と心配の声もあったが、いつものアイアンマンらしく、最後の選手まで温かく受け入れることが出来た。
大会前はとにかく情報がなく選手たちから困惑の声が出たり、スイム会場、T2、フィニッシュとすべの会場がバラバラだったこともあり、荷物や人のトランスポーテ―ションが大変で、選手たちはもちろん、応援者が困っているシーンが見られたのは初回なので仕方ないだろう。競技として今回でかなり整理されたので、次は選手の移動や、観客の為の情報やサービスが充実してくるともっと盛り上がるだろう。今後に期待したい。
さて、選手の皆さんはそろそろ筋肉痛も癒えて、動けるようになってきた頃?でもちょっと待って。
本当の疲れは筋肉じゃない。
もっとカラダの中、内科的なところにある。
その証拠に血液検査すると、最低2週間は正常値に戻らないのは過去の調査で分かっている。
今は少し元気になっても、2週間は回復に努めて、練習はやめること。まあ、ここまで練習で犠牲にしてきたことに取り組むいい時間にしてくださいな。
さて、アイアンマンを開催する苦労は、一通り理解しているつもり。
だからこそ今回、開催出来たことの重要性は良く分かるし、運営関係者、地元の皆様には心から敬意を表したい。あらためて業界関係者として、アスリートとして御礼を申し上げます。
有難うございました!