トレーニングコラム 「ミドル、ロングは脚作りがポイント」
「ミドル、ロングは脚作りがポイント」
スプリント、スタンダード、ミドル、ロング(ウルトラもありますが)とトライアスロンにはいくつかの距離に分類されている事は、愛好者の皆様はご存知ですね。
今回は、ミドル、ロングにチャレンジするためのトレーニングのポイントをお伝えします。
動きの効率(フォーム)は距離に関係なく良い方が負担は減りますが、今回は、心肺持久力と筋持久力というポイントに絞ってお話しましょう。
目標タイムをクリアしたり、制限時間内で完走するためには、その設定したペースで身体を動かし続ける筋力と酸素とエネルギーを補給し続けるための持久力が必要です。
「動かし続ける」というところがポイントです。
まずは今長い時間動かし続ける事ができるペースで、その時間を伸ばして行きます。脚だけで考えると、バイクでスピードを出し続けるために、ペダルに力を与え続ける。ランだと着地衝撃に耐え、ペース維持をし続けるためのベース作りです。少しゆっくりとしたペースで時間を徐々に伸ばしてゆく必要があります。(図の青)
レースで目標とするペースと今の体力を基準にしてください。
心拍であればロングのレースペースは体力レベルによっても違いますが、70~80%と言われております。基礎を作るには60~70%が良いのではないでしょうか。
そして、「徐々に」という所もポイントです。急激な時間延長は、怪我につながります。今の体力と目標がかけ離れている事もあります。トレーニング後の翌日の疲労度を確認して、次のステップに進んでください。
ミドル、ロングは、心肺持久力よりも筋持久力をメインに考えてみてください。バイクで疲労した状態で42kmを走り続ける事ができる脚が必要です。フルマラソンだけでも後半の失速をした事がある方はお分かりかと思いますが、脚が着地衝撃に耐えられなくなって失速しない事を最優先に考えてみてください。ロングのレースでは、フルマラソンより30~60分ほど長くかかる事を考えてペース設定をした方が良いかもしれません。
ヒトは、与え続けられた刺激に対して適応する動物です。レースに必要なペース、動きに適応するように、トレーニングも今の体力を考えつつ、目標とするペースでこの距離で走る事が求められます。
高い心拍で呼吸が荒くなるようなレースで走るような目標から大きく外れたペースでのトレーニングはそれほど必要ないでしょう。
ただ、スピードアップ、心肺持久力の強化も考える必要がありますので、平日の短いランニングやバイクのローラートレーニングなどでは、85〜90%の強度まで上げるようなトレーニングを行なって、目標ペースより少し速いスピードを養い、それを徐々に伸ばしてゆくというトレーニングも疲労、体調に合わせて行なってください。(図のオレンジ)
レースに近づくに連れて、長い時間のトレーニングとスピードを合わせてゆくと理想的です。
メインは、長い時間耐え続けられる脚作り、そして、短い時間での心肺持久力の向上両方からのアプローチをしてみましょう。
頑張り過ぎず、遅過ぎないペースコントロールは心拍計、GPSウォッチ、パワーメーターを活用してください。
使い方、詳細はショップスタッフへ!