nakaji tips 「オーバーペースになるココロ」
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数年前、ある海外大会の3日前、現地に入ってから体調を崩した方がいました。
前日になって体調も回復してきた様子で、泳ぎに行こうとしたところに私に会いました。大会に出たいという気持ちが身体の回復を早めてくれたのだと思います。
ケガや体調不良は症状がなくなっても、身体の中ではその原因は燻っていることが多く、「ぶり返す」ことが多くあります。
私が「今日動いても、動かなくても明日のパフォーマンスに大きな影響はないから、あと1日おとなしくしてはいかがですか?」とアドバイスをしました。
アドバイスをしながらも「えーっ、ちょっとだけだったら....」という返答が来ると思っていました。ほとんどの方がそう言った反応を示すからです。
ところが、その方は「はい、わかりました!」と、すぐに部屋に戻って行きました。
予想をしていた回答と大きく違った素直な回答で、逆にビックリしました。
このパターンのアドバイスでは、ほとんどの方が「ちょっとだけだから....不安だから....」と言ってくるのです。
レース後にその方に会うと「あの後、部屋で休んだらさらにスッキリして、今日のレースは気持ちよく走れました!」との声をいただけました。
■ケガを繰り返す人
「ランニングでケガを繰り返す。マラソンの後半で失速する。」と相談され、走るペースやフォームについてアドバイスをさせていただいた方なのですが、アドバイスをした後に、ペースを設定して一緒に走っていると「このペースだと逆に疲れる」と言い出して、さっさとペースをあげてしまいました。そのペースで走る中で、色々修正したいとアドバイスしたのに....。そして、しばらくすると「ケガをした」と連絡が来ます。
アドバイスを求めているのですが、「聞く耳を持たない人」です。
私のアドバイス方法、理解度を高めるアドバイスの方法が未熟なのかもしれませんが、手を変え品を変えてアドバイスをしてもダメな方はダメですね....。
世界チャンピオンを育てたコーチでも「聞く耳を持たない人はムリ!」と言うのを聞いてちょっとホッとしたことがあります。
■オーバーペースになる人のココロ
マラソンやトライアスロン(エリートレースを除く)は、自分にとって適切なペースを知り、それをコントロールして走るスポーツです。自分にとって適切なペースを目標タイムとして理解してしまったり、前を走る選手や自分を追い抜いた選手のペースと理解してしまう。
適切なペースはなんとなく理解しているけど、理解したくない....
今日(レース当日)は、調子が良い日なんだ、いつもより速いんだ....
適切なペースより目標タイムや他の選手との抜いた、抜かれた事に意識がズレてしまうのですね。
目標タイムも根拠なく「2時間半で走れたから、次は2時間15分!」という様に決められる事が多い様です。
また、レースの日だけ速くなったと勘違いする人も多くいる様です。
さらに、「なんでバイクでオーバーペースになるの?パワーも見てるのに」って質問をしたみたら「だって速く走りたいんだもん」と回答してきた方もいます。
■日常から心をコントロールする
これは心のクセだと思います。
クセがあると自分で認識して、直そうとしなければ、ケガやオーバーペースは繰り返されるし、自分に有用な情報を取り込むこともできなくなってしまいます。
レースの直前になって、急激なトレーニング量を増やす人は「不安だから」と全く根拠のない理由を言い始めます。
不安とか恐怖を身体活動によって解消すると、身体は悲鳴をあげます。
心をコントロールするためには、日常から思考のクセをつけないといけないですね。
私も常に自身に言い聞かせているのですが、なかなかうまく行きません。
クルマの運転や街を歩いている時なども他人の行動に惑わされず、深呼吸をして今すべき事を考えるクセをつける様にしています。
何かリセットする方法を決めておくと良い様です。
深呼吸でも良いですし、手を叩く、首を降る....「お、今の行動、発言は良くない!」と思った時にリセットする動きが良いみたいです。
日常の思考をトライアスロンに活かせるようにしてみませんか?
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